作:常光徹
絵:滝原愛治
出版社:世界文化社
出版年:2005年
ISBN:9784418058327
むかしむかし、カニとサルが出会ったと。
そして、サルが持っている柿の種とカニのお握りを交換したそうな。
カニは柿の種を植えると大切に育て、やがて実がなった。
でも、木に登れない。
そこにやって来たのがサル。
赤い実を食い、青い実をカニに投げつけた。
カニが泣いているところに、クリとハチとウシの糞と臼がやって来た。
かたき討ちが始まった。
囲炉裏の灰の中のクリがはじけてサルめがけてパチーン。
びっくりしたサルにハチがチクーン。
逃げようとしてウシの糞に滑ってバタリ。
そこに、上から臼がドスーンと落ちてきた。
牛抱せん夏
理不尽に死んでしまうカニのお母さん。
「弱い者でも皆で力を合わせれば、強い相手を懲らしめることができる」と言う教訓になるお話です。
小副川肇
日本の民話の一つ。
地域や時代によって「さるとかに」「かにむかし」「さるかにばなし」などの別名もあります。